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苦悩の日々

Yです。
風車(Windmill)のお話の続きです。
標準の印圧でOKシートを出せましたので、さらに印圧をかけていきます。
用紙はコットン100%のペセソレイユを使いますが、なかなか思うような凹みが出来ません。
またさらに印圧を加えていきますと、写真では判りにくいですが、用紙の裏面に凸状の跡がくっきり出来てしまいます。
エンボス加工のような凹凸ではなく、もっさりした感じで好みではありません。

そして、右側のように、文字が太ったり、アミがつぶれたりして汚れてしまいます。
左側は昨日刷ったものですが、ここにたどり着くまでに2週間の試行錯誤が必要でした。

 「DeepImpression」,「Heavy Impression」,「Debossing」,「Packing」などのキーワードでWebを検索していると、いくつかのヒントがありました。

まずは、用紙。Craneの「lettra」という銘柄は、コットン100%の中でも特にレタープレス向けのおすすめ銘柄として推奨されていました。
残念ながら国内への輸入は無いようなので、現在個人輸入に挑戦中です。
http://www.neenahpaper.com/cranepaper/lettra/home.html

用紙を濡らすというアドバイスもありましたので、スチーマーや霧吹きを使って試してみましたが、効果を感じることは出来ませんでした。

やはり胴張りが一番のポイントのようです。
硬く仕上げるのが良いみたいです。
素材の情報はありますが、具体的な組み合わせは誰も書きません。
「自分でやって、経験してみな」が先輩諸氏の回答です。
http://www.hevanet.com/ashiogi/packing.htm
http://www.briarpress.org/15262
http://order.nagraph.com/tympan-press-packing.html

トレペ、上質、板紙、わら半紙、PET、ユポ、塩ビ等を組み合わせてテストをします。
同じ組み合わせでも、重ねる順番を変えるだけで微妙な変化がありますので、内容をきちんと記録しておかないと訳がわからなくなってしまいます。
いろんな組み合わせを試すうち、ようやくイメージ通りの凹みを作れるようになってきました。

裏面に印圧の跡が出ないパターンと、若干印圧を感じる程度のパターンができました。
後者のパターンの方が、手にとった時に印圧の印象を強く感じるので好きなのですが、胴張りの選定が難しく、デザインの内容や用紙の種類によって見直す必要がありそうです。
キャリア60年の大先輩が、「一生勉強さ」と言うのもわかります。

最後のポイントは、インキ付けローラーと版の接触圧の調整を再度見直し、版をこまめに清掃する事です。
他にも固めのローラー、平圧式の特性を考慮したインキを使うと良いそうですが、こちらはまだ試せていません。
まだまだ研究の余地はありますが、一応満足のできる結果が出せたので今回のテストを終えることにします。
後は実践あるのみです。それでは修行の旅に行ってきます。

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