前回、色の見え方[白]で白インキの見え方についてご紹介しましたが
今回は標準色インキの見え方についてご紹介します。
[標準色インキ×濃い紙色]
黒い紙にピンクのインキ、きっとかわいいと思います。
でも、濃い紙色に対して標準色インキは、ほぼ期待する発色は得られません。
うっすらと見える程度だったり、ほとんど存在が消えてしまったりします。
濃い紙色には、スミや特別色(金・銀・白)をおすすめします。
左から、ももいろインキ×羊毛紙/ニューウェブロンカラー(黒)
ネイビーインキ×ミランダ(ホワイト)/ニューウェブロンカラー(紅)
ブラウンインキ×リアクション(ホワイト)/ニューウェブロンカラー(焦茶)
[Y(黄)インキ×新バフン紙]
薄い色の用紙でも、組み合わせによっては注意が必要です。
黒など濃い紙色への印刷のような、印刷部分がほとんど見えなくなってしまうようなことはありませんが、紙色が濃くなるにつれてかなり影響を受けて見え方が変わってきます。隠蔽力が弱いため、紙の繊維も透けて見えるのが分かります。
紙色との組み合わせによっては様々な色が表現できそうですが、文字や細かい図柄などは見えづらくなりますのでご注意ください。
新バフン紙 各色
[重ねてみる]
紙色の影響を受けるということはインキ同士も影響し合います。
印刷を重ねることで、もう1色見せることができます。
シビアな見当合わせが必要なデザインの場合は対応が難しくなりますが、多少のズレを活かせるデザインでしたら、おもしろい表現ができるのではないでしょうか。
マゼンタのような濃いインキ(100%)だと重なりの効果が分かりにくいですが、アミにすれば表現できそうです。
左から、スペシャリティーズ ホログラムNo.750×M(紅)・Y(黄)インキ
マーメイド(スノーホワイト)×みずいろ・ももいろインキ
ペルーラ・エッグシェル(スノーホワイト)×みずいろ・Y(黄)インキ
▼こちらもご参照ください。
【印刷実験】色と色を重ねてみたら
濃い色同士の組み合わせで発色は期待できなくても、用紙によっては効果的な表現ができることもあります。
プライクのようなマットな質感にはインキの光沢がでて、
反対にLKカラーなど光沢のある質感にはインキがマットになり、
一見、印刷が見えづらいですが光の当たり方できらっと見えます。
ぜひ、参考にしてください。
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